何かお忘れではありませんか?
84才のTさんがお帰りになる時の話。
骨折後、杖を突かないと歩けなくなった…と、来院時には残念な様子でした。
お会いするのは久しぶりだったのですが、お顔の様子や雰囲気は変わらず、ひと安心しました。
お年寄りは骨折すると、寝たきりになって、歩けなくなる方も多いと言われる中、一ヶ月半で杖ついてでも、歩けるようになって退院されてきたのは驚きでした。
施術が終わり、どうですか?とお聞きしたら
「かるくなった」と答えて下さって、次回のご予約をとり、どんどん出口に向かって歩いていきます。
そこで、「何かお忘れではありませんか?」
と杖を差し出して、声をかけました。
ご本人は歩ける、歩いても痛くないので、すっかり杖の存在を忘れてしまったようです。
本当は杖なしでも歩けるようになりたい! という希望も
「この年だから、無理でしょうね。」
と思っている方も多いかもしれません。
そんな、お母さん、おばあちゃんがいたら、教えてあげて下さいね。
「無理じゃないかもしれないよ。こういう人がいたみたいだから」
あきらめなくていい、あきらめる必要がない…と
多くの患者さんから学ばせてもらいました。
これからは、このことを広めていきたいなぁと思います。